技術・研究開発(修正中)

未知の可視化に挑む、次世代の分離テクノロジー

アクアスは、「見えないものを見える化する」革新的な分離技術の開発を通じて、さまざまな産業の研究開発を支援しています。
私たちは、次の2つの事業を軸に技術革新を推進しています。

1.リサーチツール事業

独自開発のモノリスキャピラリーカラム 「AqasPrime®カラム」 と、それに最適化された精密分析システム「AqasPrime®システム」 を提供。
従来の技術では困難だった微量成分や複雑混合物の分離・検出を可能にし、創薬・食品・化粧品など多岐にわたる分野での応用が期待されています。

■AqasPrime®カラム

 • 親油性と親水性を併せ持つ両極性の分離機構を採用
 • 微量で複雑な混合成分を、鋭いクロマトピークとして高精度に検出
 • 多様な分析対象に応じたカラムバリエーションを展開
 • 独自の分離基材により、植物をはじめとする天然物成分の一斉・高分離分析が可能

AqasPrime®は、内径100 μmのキャピラリー内に構築されたモノリス構造を活かし、これまで解明困難とされていた複雑な自然成分の分析に革新をもたらします。

■AqasPrime®システム(デモ機稼働中)

 • AqasPrime®カラムの性能を最大限に引き出す、微量送液ポンプを共同開発
 • 微量送液を安定化し、再現性の高いノンターゲット分析が可能
 • カラムと分析システムをパッケージ化してご提案可能

 

2.プラットフォーム事業(開発中)

未知成分の可視化から、知識の集積・活用へ。

AqasPrime®によって得られる高精度な分離・分析データをもとに、独自のデータベースプラットフォームの構築を進めています。
自然由来成分の網羅的なプロファイリング情報を蓄積・可視化し、研究・開発現場での利活用を目指します。
現在、プラットフォームの構想・設計を進めており、共創パートナーや活用をご検討の研究者・企業の方からのご関心・ご相談を歓迎しております。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

■高精度データベース構築への挑戦

ノンターゲット分析を、知識資産へと昇華します

アクアスでは、自然由来の多様なサンプルに対応するため、AqasPrime®によって分離された成分のオンライン質量分析データを体系的に蓄積するデータベース構築を進めています。
1回の測定で約200成分、1日あたり10サンプルの分析が可能であり、膨大かつ高密度なノンターゲット分析データを取得。未知成分の解明や研究効率の向上に資する「知識プラットフォーム」の実現を目指します。

■創薬シーズ探索を、より効率的に

微量成分の一斉分離で、可能性の扉を開く

創薬の出発点である「シーズ探索」は、将来の医薬品候補となる有望な化合物を見出す重要なプロセスです。しかし、探索段階で見つかった多くの候補は、後の開発段階で脱落してしまうのが現実です。そのため、早期段階での高精度な情報取得と選別の効率化が課題となっています。
AqasPrime®は、自然由来の複雑な混合物から200種以上の成分を一斉に高精度分離できるモノリスキャピラリーカラムです。わずかな試料からも、見落とされがちな微量成分を可視化し、新たな創薬シーズの発見に貢献します。
質量分析(LC-MS)との組み合わせにより、これまでアプローチが難しかった成分群へのアクセスが可能になります。

3.SDGsへの貢献

sdg_03_すべての人に健康と福祉を
sdg_09_産業と技術革新の基盤をつくろう

■溶媒使用量の大幅削減で、研究と環境の未来をつなぐ技術革新を実現

多くの研究現場では、液体クロマトグラフィーによる測定のたびに、大量の有機溶媒が使用・廃棄されており、環境負荷とコストの両面で課題となっています。
従来のシステムでは、1年間の連続測定でドラム缶約3本分(約525 L)の廃液が発生することもあります。
アクアスの 「AqasPrime®カラム」 を活用すれば、この廃液量をビール缶1本分程度(約0.3 L)にまで削減可能です。
この極めて少溶媒量での高精度分析は、

 ・研究現場のコスト削減
 ・廃棄処理に伴う環境負荷の軽減
 ・技術革新を支える研究基盤の最適化

といった多面的な持続可能性の実現につながります。
AqasPrime®は、研究の効率化と地球環境への配慮を両立する、新しい時代の研究インフラです。
SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献します。

■希少植物資源の保全に向けて

最小限の試料で、最大限の科学的価値を引き出す

創薬シーズを求めて、貴重な野生植物資源が無差別に採取されることにより、生態系や森林環境への悪影響が国際的な課題となっています。特にヒマラヤ周辺などに自生する植物の乱獲は、医薬資源の枯渇と環境破壊の両面で深刻な問題を引き起こしています。
アクアスの 「AqasPrime®」 は、わずか1g以下の微量試料でも数百成分の高精度な分離・解析が可能な次世代技術です。
この革新により、希少植物の過剰採取を回避しながら、医薬・健康分野における有用成分の探索を実現できます。
持続可能な資源利用と科学的探究を両立し、SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」に貢献します。